ニコ日記

簡潔に 書いたつもりが 長々と

幸福の栄養学

毎日欠かさず焼きたてパンを食べていたら、体重が増加してしまった。
美味しいからと、くるみとかレーズンとかバターとか入れ過ぎていたのがまずかったようだ。


どうでもいいが、なぜ人は脂肪と糖質を摂取するとあんなに幸福を感じるのだろう。
まあ、一般論では飢餓を恐れて脳内回路がカロリー優先で作られているためなんだろうが、困るのは一度脂肪や糖質をオーバードーズしてしまうとそれ以下では満足できなくなってしまうこと!
まさに食欲の正帰還・発振といった感じ。
これには地球上の何十億という人間が悩まされていることだろう。


糖質については、最近ではアスパルテームスクラロースなどのノーカロリー合成甘味料がかなり出回っている。
後味で感じる独特の苦味と健康に与える影響が気になるということはあるにしても、これらはカロリーを気にする人たちにとってかなりの助けとなっているに違いない。
しかし、食後の幸福感という点において、やはり合成甘味料は砂糖(スクロース)に到底及ばない。
幸福を感じるためには単に味が甘ければいいという訳ではなく、高カロリーという条件も同時に満たしてないとだめらしい。
たしかに、砂糖だけの菓子より、乳脂肪たっぷりの生クリームやバター、あるいは油で揚げてあったりする菓子の方が幸福感・満足度は遥かに高い。
まったく困ったものである。


ただ、ここで一つ気付くことは、カロリーだけ高くてもだめだという事である。
カロリー計算でよく出てくるAtwaterの係数によると、1g当たりの熱量は脂肪が9kcal、炭水化物が4kcal、たんぱく質が4kcalとなっている。(厳密には、食品毎に吸収のされ方や消化に必要なエネルギーが異なる。)
そう、カロリーを摂るためにはたんぱく質も使えるのである。砂糖や米と同じだけ食べれば、同じだけカロリーが摂取できるのである。
しかし、これまた日頃実感することではあるが、高たんぱく・低脂肪食品のいかに物足りないことよ。
鶏のささみ、豚のもも肉、卵白、豆腐、脱脂粉乳・・・
いずれも脂肪なり糖質と一緒に調理されないととても食べられたものではない。
たんぱく質を摂取する場合、特に重要だと思われるのは脂肪(脂)である。
言わずもがな、肉でも魚でも脂ののったものの方が一般に美味であるとされる。
さらに、甘辛い味付けなんかにしてあった日には、ほぼ最強の一品となる(少なくとも自分にとっては)。


やんぬるかな。脂肪と糖質の呪縛は相当に強力なものであるらしい。
まあ、そんなことはほとんど自明に近く、日々脂肪と糖質を摂り過ぎないようするしか対処方法は無い。
体脂肪を増やさないためには、たくさん脂肪・糖質を摂ってしまった次の日は抑えるしかないし、摂った分は運動して燃焼するしかない。
要はエネルギー保存則であり、厳然と存在する自然科学の法則には決して逆らうことはできない。(なんと大仰な!)
残された道は、脳に直接作用させて食欲や幸福感を人為的に制御することが考えられるが、そこまで行くと麻薬やかつてのロボトミー手術と同様の議論で、倫理的な問題のクリアが難しいだろうし、どうしても強烈な副作用が出るだろう。


・・・結論。こんなこと考えている時間があったら、ジョギングでもして脂肪を燃焼した方がずっと有意義でしょう。