ニコ日記

簡潔に 書いたつもりが 長々と

DVD半額レンタルに釣られ

今ではすっかり一般的になった某大型ビデオレンタル店のレンタル料金半額期間。時間が有り余っていることもあり、DVDを大量に借りこんでみました。ほとんど逡巡することもなく、適当に借りたのは・・・


いやはや。実の所、めぼしい作品はほとんどレンタル中で、余り物の中でまだ見ていない作品ばかり選んだ結果、このようなラインナップになったわけです。「怒りの葡萄」と「嵐が丘」は言わずと知れた世界の名著を映画化したもので、いずれも60年以上昔の作品です。


さて、早速ですが、見終わった感想などを忌憚なく箇条書きにすると、

  • ドラゴンヘッド・・・ひどく退屈。全編ウズベキスタンで撮影してこれでは製作会社も浮かばれない。大失敗作。
  • 砂の器・・・良い。なんといっても役者が渋くてかっこよい。刑事役の丹波哲郎森田健作の汗臭くて誇りっぽい演技が真に刑事に迫っている。
  • あずみ・・・思いのほか楽しめた。上戸彩のミニスカ姿を見るだけでも価値があると誰かが言っていたが、納得した。個人的には、「学校の怪談」で子役で出ていた岡本綾の成長した姿が見れて嬉しかった。
  • 怒りの葡萄・・・傑作。実は、最近流行のあらすじ本で原作の存在を知り映画に興味を持ったのだが、やはり名作と呼ばれるだけのことはあると思った。やはり映画にしろドラマにしろ、原作もしくは脚本で作品の良否は決まるものだと痛感。また、主役のヘンリー・フォンダとその母親役のジェーン・ダーウェルはそれぞれアカデミー主演男優賞、助演女優賞を受賞しているのだが、作品中での彼らの演技は確かに秀逸。
  • 嵐が丘・・・これまた良い。この作品は「怒りの葡萄」の前年(1939年)に公開され、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞などでアカデミー賞を総ナメにしている。役者の演技が飛び抜けている。最近のくだらない映画やドラマなんかと比べたら天と地ほどの差がある。


というわけで、結論としては「名作と呼ばれる映画ははやはり名作」ということと「公開前に結構話題になっていたが、公開後にぶっつりとその評判を聞かなくなる映画は駄作」ということでしょうか。ドラゴンヘッドなんかはこれに当たるような気が・・・。


私の人生で最低最悪の映画といえば間違いなく「自殺サークル」が真っ先に挙がるが、ドラゴンヘッドはギリギリのところで自殺サークルほどの酷さではなかった。


自殺サークルは監督の園子温氏が記述しているとおり「人を不愉快にさせたい」と思って作られた映画であり、全くその通りの映画だった。私はたまたまビデオをレンタルして借りたから実害は少ないが、これを劇場で見てしまった人たちはどれほどか悔やみ、怒り狂ったことだろうと思ってしまうほど酷い作品だった。

話のネタあるいは良い映画を楽しむための香辛料として一度「自殺サークル」を観てみることも無駄ではないと思います。幸いなことにいろんなレンタル店で見かけますので、探すのは簡単です。