ニコ日記

簡潔に 書いたつもりが 長々と

おそろしやツインピークス

学会最終日はセッションが早めに終わるので、日が落ちてきたら夜景スポットで有名なツインピークスへ行こうとかる〜く計画。
持参した地球の歩き方アメリカ西海岸にも行き方が載ってるし、その通りに行けば問題無いだろうと即決。

さっそく地球の歩き方の記載の通り、市内中心部のパウエル駅からミュニメトロという地下鉄に乗って西のカストロ駅へ。
カストロはゲイの都。確かにゲイっぽいのばっかり歩いてました。
このあたりから何となく嫌な予感が・・
その後はミュニバスというバスでツインピークス近くまで行って、残りは徒歩との記載。ふむふむ。
バス停を探すのに一苦労したけど、とりあえず発見。
バスを待ってると浮浪者っぽいのに声を掛けられるが、軽くいなす。

アメリカに来て思ったことが、とにかく浮浪者・ホームレスが多くて威勢がいいこと。
市街地でも朝・昼・晩と関係なく道端でChange, Changeと小銭をせがんでくる。
これくらいだったら何も問題ないのだが、たまに大声出したり付いてきたりする奴がいてこれが恐い恐い。
最初はビビりまくりだったけど、他の人(サンフランシスコのみなさん)を観察していると完全無視スタイルを貫いてるみたいだったので、それに倣うことにしてだいぶ慣れてきました。

ミュニバスはすぐにバス停に到着。
運転手の巨躯のおばちゃんに目的地のバス停に止まるかどうか確認して、乗り込む。
サンフランシスコのすごいところは、ミュニバスもミュニメトロも全区間均一料金$1.5で90分以内であればどれでも乗り放題ということ。(最初に買ったチケットに有効時刻が印刷される)
比べちゃ悪いけど、仙台市交通局も見習ってほしいよ、まったく。

さて、ここまでは順調に来ていたツインピークスへの道のりも、バスが出発してからは一気に暗闇へ。
というのも、乗り込んだバスの路線はかなり暗くて、まだ午後6時台だというのに人っ子一人歩いてない。
うーむ、これはやばいかもという気持ちが高まる中、15分ほどでバスは目的地(↓)に到着。

・・・・・じわじわと押し寄せる恐怖。独り異国の地でこれは恐すぎます。


街灯はあるものの完全に住宅街でツインピークスへの案内板なんて一切なし。
この時点でミュニバスでツインピークスに来ること自体が間違いだったということにはっきり気付く。
地球の歩き方」を書いたライターよ、お前はミュニバスでツインピークスに来たことがないだろ・・。
しかし、せっかくここまできたのでとりあえず高い所を目指してうろうろしてみることに。
すると、細い獣道のようなところに「↑SUMMIT」の看板を発見。
これはますますやばいのではないかと思いつつも、男は度胸と直進。すると、低い塀が現れ、その向こうにまた舗装された道路が見える。
どうやら道路はさらに頂上へ向かっているようなので、塀を乗り越え道なりに上へ上へ。
すると、後ろから車が続々とやってくるので展望台か何かがあることを確信。
そして、5分くらい歩いてやっと着きました、ツインピークスの展望台へ。

いやーすごい。これはすごい。
ダウンタウンのビル街、沿岸部、ゴールデンゲートブリッジ、ベイブリッジ、そして対岸とサンフランシスコの全てを一望。
ランドマークの配置が絶妙で、世界有数の夜景スポットというのも納得。大感動。


しかし、帰る当ても無いし安全の確保もできていない身としては一刻も早くカストロ駅まで帰らなければ、と思い余韻に浸る余裕もなく元来た道を戻ることに。
展望台付近は街灯も無くて本当に真っ暗闇。ここで「地球の歩き方」に対する恨みが再燃。
怒りの炎を心の灯にして何とかかんとかバス停まで戻るが、はてさて帰りのバスは本当に来るのだろうか、そもそもバス停といっても道路に黄色い線と番号が書いてあるだけのものが果たして本当にバス停なのだろうか、などと疑念が尽きない中、下手に動くこともできないので仕方なくそのまま待つことに。
そうこうすること20分。でかいエンジン音とともにミュニバスの希望の光が!
この時ばかりはホントに助かって良かった、と心から感じました。
バスに乗り込んでしまえばこっちのもんで、あとは一目散にホテルに帰るだけ。
結局帰り道も含めて90分以内だったので、かかった交通費は$1.5だけ。
調べてみると、ツインピークス行きのツアーは$50〜60くらいで、ホテルからタクシーで行ったら$100以上はかかりそうなのでそれに比べると格安なのは間違いない。
しかし、初めてでしかも1人で行くには絶対におすすめできないルートなのは間違いない。
ほんと地球の歩き方のせいだよ、まったく。