ニコ日記

簡潔に 書いたつもりが 長々と

新潟中越地震と避難生活

■こたえる窮屈な車中泊、怖い「エコノミー症候群」(読売新聞)


昨年、宮城県北部地震を経験した身としては他人事とは思えない今回の新潟中越地震
宮城の場合も新潟同様震度6強を記録しているのだが、その被害の差は歴然としている。
やはり新潟の場合は大きな余震による波状攻撃が大きな被害に結びついたのだろう。
それにしても今年の新潟は気の毒過ぎる。今年最初に台風で大きな被害を被ったのが新潟だった。
新潟の人達はやるかたない思いでいっぱいだろう。


連日テレビでは被災地の様子を伝えているが、やっぱりというか何というか行政の避難生活への対応があまりうまくいっていないようである。
マスコミの報道が真実というわけではないが、よく言われる阪神大震災の教訓というやつは大して役立っていない感じは確かにする。
しかし、電気・水道・ガスが断絶し、しかも道路まで寸断されている状態では人間は何も為す術がないというのが実情なのかもしれない。
今回の地震は山間部での被害が甚大だった。物資・情報の行き届かない地域が災害に対してこれほどまでに脆弱であるということを認識させられた。
同じような田舎に住む人間として、せめて物資の面の備えだけはきちんとしておかなければいけないと痛感した。


さて、引用の車中泊での避難生活だが、これも阪神大震災ではあまり見られなかった現象である。
私の近所もそうなのだが、田舎は一世帯あたりの車の所有台数がとても多いように思う。
田舎に行けば行くほど、車がなければ生活が成り立たないということなのだろう。それだけ田舎では生活に車が入り込んでいるといえるのかもしれない。
そんな田舎で災害によって家を失えば、車で避難生活を送るという選択肢はたとえエコノミークラス症候群の危険性を孕んでいるとしても有力なものであるに違いない。
ましてや避難所が満員でプライバシーも守られず衛生状態も良くないのであれば尚更である。
ただ一つ思うのは、車で寝泊まりしていると「犯罪」の危険性も高まるのではないかということである。
貴重品を車に置きっぱなしにしていたら盗難も起きやすいだろうし、もっと怖いのは車という密室で寝込みに襲われでもしたときのこと。もはや逃げようがない。
そもそも天災時は秩序が乱れやすいということだが、これにプラスして車中泊では相当リスキーな感じがする。


ただ、実際のところは、さっきも書いたが為す術がなくて車に泊まるしかないという状態の人が大多数なのだろうと思う。
とにかく一刻も早い復興、とりあえずは仮設住宅の設置が求められるところだろう。