ニコ日記

簡潔に 書いたつもりが 長々と

我らの半田屋が、今、なぜか話題になっている

産経新聞http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040920-00000014-san-bus_all


もはや仙台名物とも呼べる「半田屋」(一部は「めしのはんだや」)は、庶民の栄養源。
若い時分は、めし中にとんこつラーメンなんていう栄養学的に非常にアンバランスな食べ方をしていた私も、今ではすっかりめし小でお腹いっぱいという年齢になってしまいました。


私とはんだや(あえて平仮名)との出会いは、忘れもしない高校3年の冬の夕方でした。


まさに受験直前といった時期の予備校での模試の帰り道、友人と駅に帰る途中で腹が減ったという話になり、それじゃあはんだやに行こうという友人。
何のことだかわからないまま、彼に連れられて入った初めてのはんだやは中央2丁目店。以後、最も利用することになる店舗です。
入る前から、一瞬、ぞっとするような狭さの入り口を通って店内に入ると、入り口から店内奥の厨房兼カウンターまで狭い道が伸び、その両側にはおかずが並べてある棚があります。


友人に、トレイをもって好きなおかずを取って行くのだ、と教えられながらも、そのとき私の目を釘付けにしたものは、「牛丼200円」という驚異的な価格を掲げた、彩度の低いポスターでした。


当時はすでに吉野家の牛丼が280円になっていましたが、それでも価格面でははんだやの牛丼200円に到底かなうものではなかったのです。


いくら日本経済がデフレ傾向にあるとはいえ、牛丼一杯200円だったらあのキン肉マンさんも納得してくれるに違いない、と軽く感動しつつ、私は、カウンターに控えるおばさんに牛丼を注文しました。


慣れた手付きで素早く盛られたその牛丼は、今思うと少しどす黒かった気がしないでもないですが、そのときは結構美味しく食べられました。(次に食べたときは、しょっぱくて吐き気がしたのだが・・・)


というわけで、私とはんだやとの出会いは概ね良好な形だったのですが、実は、最近ではあんまり利用してません。
というのも、はんだやは店舗によって味の変化が激しく、そもそもそれほど美味しいというわけではない(むしろ、不味い気がする)から、というのが主たる原因です。


でもまあ、はんだや半田屋になった頃くらいからは、イメージ戦略が奏功してか経営が好転してきたようで、そのおかげで他県にもちょこちょこと出店できたようです。


なんでも、半田屋はこれまで仙台以外に岩手、広島、北海道、兵庫、栃木などに出店していたらしいのですが、今年の7月にようやく東京にも進出したそうです。
しかし、この出店計画には、いろいろと疑問点があります。


まず、なぜ宮城県内の店舗は全て仙台市内にしかつくらないのか。
県内ならば他にも石巻や古川など出店候補地はいくらでもあるように思うのですが、これらの地域に半田屋はありません。


第ニに、なぜ今になって東京進出なのか。
普通に考えて、仙台の次は東京に出店するものだと思うところなんですが、半田屋の場合はどうもそうではないらしいです。
新幹線で2時間弱というアクセスの良さやマーケットの大きさという利点があるにしても、首都圏外食産業の競争の熾烈さが半田屋に二の足を踏ませたのでしょうか。
または、半田屋の最大の売りである商品単価の安さを実現するための仕入れルートが、東京ではなかなか確保できなかったためでしょうか。
しかし、いずれにせよ東京進出を阻んでいた問題が取り払われた今だからこそ、こうして実際に東京に進出しているわけなんだと思います。


そして、第三に、なぜ来年には中国・大連に出店するというのか・・・


謎だらけのはんだやは今も昔も変わらない。
「貸借は友を失う ゲーテ